※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
こちらのお店のYouTubeをよく拝見していて、楽しそうなお店だなーと思い、お邪魔することに。
日本酒ビギナーのお店のようですが、色々知っている人でも十二分に楽しめて、お料理8品がついて2時間半飲み放題で5,600円(税込)という破格のお値段。
日本酒は飲み放題!飲み比べだからお代わりはなし
お店は明るい木目のテーブルと椅子が配され、とてもきれいで入りやすい内装。カジュアルなダイニングバーです。
平日の18時スタートにしましたが、あっという間に満席に。老舗の日本酒メインのお店は、常連さんが多くちょっと入りにくい…と思うところもありますが、若い人であふれ賑やかに。
※この日の店内は、私たちが一番の年配だったかも…汗
冷蔵庫の中は日本酒がパンパン!
本日のレジュメはこちら。入荷により毎日メニューが違うようです。コースはお料理が8品。5,600円!
飲み放題とはいえ「飲み比べ」コンセプトなので、お代わりはなし。
量も以前は無制限だったようですが、「日本酒を飲む人は健康を害す」というイメージがつきそうだといのことで、4合まで。
普通の酒量の人だったら十分な量で、よほどの酒豪出ない限り2時間半で4合は飲めませんので、問題なし。
日本酒の他にもビールも飲み放題。とりあえず小さいグラスで喉を潤します。
季節を盛り込んだ粋なお料理
まず最初は、「そら豆と新たまねぎのすり流し」。
初夏の味わいを盛り込んだ温かいスープ。新玉ねぎの甘さとほっくりとしたそら豆の優しい味わい。
次はお刺身。北海道産のホタテと真いか、長崎県産のいさき。
とても鮮度のよいお刺身で、臭みもない。ホタテや真いかはほのかな甘味を湛えています。
お刺身に合わせたのは…というか、酔いが回らぬうちに、プレミアム酒は飲んでおこうということで、十四代本丸。
芳醇に甘い。相変わらずの麗しい美味しさ。転売ではとんでもないプレミアがついていますが、普通に買えたら1升瓶で3,000円以下。
こんな日本酒がたくさん増えたらいいのに。
お次は佐賀「光栄菊」ハルジオン。ハルジオンは北アメリカ原産の愛らしくも雑草繁殖力の並に強い園芸植物。
フレッシュな果実感から、切れは割りとはっきりとした酸味。酸味をテーマに醸しているようなので、甘酸っぱいキレが特徴のお酒のようです。
グビグビ飲めそうなあっさりながらも、フルーティーな味わいは初夏にぴったり。
こちらも最近ナウ手な千葉九十九里の「寒菊」TrueWhite 雄町50 純米大吟醸無濾過生原酒。年に一度だけ醸す無濾過原酒にこだわった超限定Occasionalシリーズ。
以前、寒菊のひやおろしを飲んだのですが、全く違う印象。
雄町らしい華やかで甘美な味わいに、たっぷりの旨味を含んだ芸術的な1本。ワイン好きの同席者の方は、白ワインぽい光栄菊よりこちらが一番気に入った様子。
お次はおつまみの盛り合わせ。
かつおの竜田揚げ、鴨のねぎま、ミニきゅうりの浅漬、だし巻き。
ミニきゅうりの浅漬は、築地の有名なお店から取り寄せているそうで、なんとも絶妙な丸く優しい塩味。
鴨のねぎまには、オレンジとバルサミコソース。一つ一つのお料理がとても丁寧なお仕事で、面白い味わいを演出しています。
こちらも最近ブイブイ来ている岩手「AKABU」純米酒。
岩手産米と、岩手県が開発した清酒酵母”ジョバンニの調べ”を使用し醸した「AKABU」の定番純米酒。
純米酒らしいお米の旨味をしっかりと感じながらも、きれいな味わい。どんなお料理にもマッチする懐の深さ。
胃にも肝臓にも心にも優しいコース展開
コースの途中で温かい汁物。揚げナスのお吸い物。
胃も心も温まる、優しい気遣いがありがたい。お客様を思う気持ちがお料理にも溢れています。
同席者の主婦の方が、ナスの皮の色味に感動していました。たしかにきれいな真紫。
加熱しすぎで茶色く変色するので、素人ではなかなかキレイに仕上がりません。お出汁も料理長自慢の一番だしが香ります。
お次は青森「田酒」特別純米酒。
言わずとしれた銘酒。有名すぎて逆に飲まなくなっていた時期がありましたが、改めて飲むとやはり旨い!
厚みのある旨味と絶妙な甘み。純米酒ですが重すぎずキレイな味わい。作り手の技術力の高さを実感する一本でした。
本当に本当にお久しぶり!仙禽カブトムシ。
田酒とは相反するかるーくさっぱりとした味わい。今年は昨年より旨味が多いとの説明でしたが、THE夏酒という透明感のあるフレッシュな仕上がり。
公式曰く「大人のレモンスカッシュ」。お米なのに柑橘のような酸味が、まさにそんな味わいを表現しています。
迷ったらペアリングの提案もしてくれます
お次はほっくりとしたアボカドとエビのグラタン。
柔らかい火入れのエビと、チーズの濃厚さと塩分が、アボカドと間違いない組み合わせ。
グラタンに合わせるおすすめを聞いたら、こちらとのこと。千葉「寒菊」OCEAN99 純米吟醸 青海 -Summer Sea- 無濾過生原酒。
みずみずしい果実感と、軽快なキレが光る夏酒。とはいえ、無濾過生原酒なので軽くなりがちな夏酒をボリューミーに構成。
ペアリングするときに、どういうマッチングを考察するかは、その人次第ですが、夏酒の爽やかさと無濾過生原酒の厚みが珍しく、油分の多いグラタンに「これか!」と、興味深く味わいました。
ちなみに、私はグラタンには群馬「群馬泉」山廃。
もちろん、お燗で。
ほのかなキャラメルを思わせる甘苦い味わいがお気に入り。チーズには広島の龍勢のお燗もおすすめです。
デザートのような揚げ物「りんごのフリット」。
サックサクの衣に包まれた半分生のりんごに、粉チーズの塩分が憎い。
こちらもペアリングのおすすめを聞いたら、福島「ハツユキソウ」まろやかバナナ香る。お初銘柄でした。
日本酒の二段階発酵とバナナ果汁のアルコール発酵。「トライアングル醸造」でこれまでにない新しいお酒。
清酒もろみにバナナ果汁を入れ、同時に発酵させたので正式には日本酒ではなく「その他の醸造酒」になるそうです。
とても興味深く思ったのが、私は香りより口に含んだとき、同席者は口に含むより香りにバナナを強く感じたそうです。こういう味覚や嗅覚の差が出るのも日本酒の面白さ。
バナナ風味故に日本酒度は-3ですが、酸度は2.8とかなり高めなので、まだちょっと青いバナナを食べた感じの甘酸っぱい感じを連想しました。
ロールキャベツとソーセージの煮込み。
透明なキレイなお出汁に、ソーセージの脂っこい旨味がベストマッチ。案外こういうお料理も日本酒が進みます。
キレイに取り分けていただき、中身も確認。
生酒でもよかったのですが、煮物系にはお燗も良きと思い、福島「奈良萬」純米酒をチョイス。
奈良萬は生酒もとても美味しくて人気がありますが、ゆるゆる飲めるお燗もとても味わい深いです。
燗上がりするのでアミノ酸も多く感じるため旨味が豊かで、煮物の旨味との相乗効果がありますね。ちと地味ですけど…
ラストオーダーとのことで、同席者の方に最後の一声をお任せ。山形「裏・雅山流」香華 本醸造・無濾過生詰。渋いチョイス。
火入れの本醸造なので、淡麗で辛口で軽快。
お料理もラストとなりました。山形のダシがのっかった冷たい稲庭うどん。
偶然ながら、裏・雅山流とも山形つながりとなりました。ミラクル!
丁寧にとられたお出汁と細くコシのあるうどんが、するすると胃に滑り込んでいきます。ダシは家でもよく作りますが、ご飯に乗せるのが多いので、汁物の上にのせてこんな風にアレンジできるのかぁ…と…とりあえず真似します。
食べログのレビューを読んだときは、お料理も少なめでどちらかというとお酒をメインに楽しむお店だという感じでしたが、美味しいお料理でお腹いっぱい。
同じものをたくさん食べるより、豊富な種類をちょぼちょぼ食べたい女子の欲望にもマッチしてるのか、女性のお客さんが多いのも納得。
季節を盛り込んだ旬のお料理と、季節で変わる豊富な日本酒をリーズナブルに。開店満席な人気店なのもうなずけます。
1回転目は予約したほうが確実ですが、9時以降は予約なしでもふらっと立ち寄れるようです。
私の大好きなYou Tubeチャンネルはこちらから。
https://www.youtube.com/channel/UCEGN4Z0hbYqodLNcgub1agw