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すでに常連になっている酒友さんが「新しいお店を見つけたから紹介するよ!」と連れて行ってもらったのが西新宿の赤獅子。
若い男性2人で営まれているカウンター10席のアットホームなお店。
その日に仕入れた素材で作るおまかせ料理と飲み放題コース
早くついてしまったので、インスタ登録でサービスしてもらえる瓶ビールで喉を潤します。
サービスビールで赤星の中瓶をくれるとは、なんとも太っ腹。
待ち人が来る前に、お通しを出してくださいました。もずく酢、卯の花、厚揚げ。
ちびちびやりながら、大人しく紹介者を待ちます。
待ち人来たりで、ビールで乾杯!
すると、酒友とお通しの種類が違う。こういう心遣いを見ると、色々期待しちゃいます。
今回は日本酒他、ビールも焼酎もウイスキーも飲める飲み放題コース7500円をいただきます。
最初に来たのは、お刺身の盛り合わせ。鱸、鯛、カンパチ、カツオの4種が1切れずつ。
鮮度と脂のサシが作る透明感溢れる自然由来の文様が美しすぎる。思わずアップで取りたくなりました。
美味しいものは美しい。もちろん、どれも脂が乗った旬のお魚で、一切れずつ色々楽しめるのも良き。
刺し身が来たということは、日本酒のお時間です。
47都道府県の日本酒が飲み放題
本日の日本酒はこれらが全部飲み放題。メジャーなものから、初見のものまで、面白いラインナップ。
アラカルトで飲んでも、全部半合500円、1合1000円という統一価格。
こちらも1000円以下は全部飲み放題に入ります。贅沢な飲み放題です。
最初の1杯は静岡の磯自慢本醸造。
本醸造なのに、入手困難という…飲食店では見かけますが、個人には売らなくなっているのでしょうかね。
とりあえず乾杯!
丁寧に炊き込まれた「旬の野菜お浸し」
小鉢の底にだし汁はがほぼなく、野菜達にたぷたぷに含まれているという感じ。
それぞれに火入れしているのか、それぞれの野菜の色味や味が引き出されています。
次は、はじめましての2種。
このボトルも初めて見ました。愛媛県の「野武士 本醸造」。
ネットショップで調べてみましたが、ふるさと納税でしか扱っていない地方限定品。
私がオーダーしたのは、香川県の「綾菊 オリーブ純米」
香川の日本酒といったら、悦凱陣と川鶴くらいしか知りませんでした…まだ奥深い日本酒の世界。
「さぬきオリーブ酵母」を使用し、原料米から仕込水に至るまで、ALL香川の日本酒だそうです。オリーブの味や風味は感じないけど(花酵母とかも花の匂いしないしな…)吟醸香も控えめな日本酒らしい日本酒です。
お酒に合うおつまみが、またひとつ「アボカドと鮮魚の海苔タルタル」。
鮮魚とアボカドを岩のりで和えた1品。
もちろんこうして食べます。お魚も美味しいのですが、マグロのような味わいと食感のアボカドと、磯の香りをプラスする海苔に岩海苔のW使い。
端的な表現で申し訳ないですが、口の中が海。家でも真似したいおつまみでした。
お次は、メニューにない大将の隠し酒。
宮城の「写楽」と、奈良の「花巴 水酛☓水酛」。私は写楽をチョイスしました。
花巴は、蔵見学に行ったことがあって、農家さんがおまかせで作ってくれたお米を酵母無添加で作る、ナチュールワインみたいな日本酒。どこにも負担をかけない自然派中の自然派。
「水酛☓水酛」はいわゆる貴醸酒で、みりんのような深い味わい。
有機合鴨農法米という超絶オーガニックのお米で作った貴醸酒も花巴にありました。
水酛(菩提酛)も飲んだことありますが、かなりの酸っぱさでした。菩提酛により、温度管理設備のない江戸時代にも夏にもお酒が作れるようになったようです。
おっと、話を戻して…
お出汁が上品な「鶏ときのこの炊合せ」
とろとろに近い鶏肉、くたくたきのこ、しゃきしゃきが残るほうれん草。
どれも何気ないお料理ですが、手仕事の丁寧さが伝わる温かいお料理ばかり。
お料理も中盤、まだまだ行くんです…
福島の「奥の松 特別純米」と神奈川の「黄金井 伝四郎 盛升 純米酒」。
福島も神奈川もこのお酒のチョイスは…なかなかの通ですね。特に、盛升は全く知らないお酒で、両方ともボリュームを感じるお酒。
味わいは中口ということで、こちらもクラシックな食中酒な印象。お燗でもいいですね。
まだまだ行くんですよ…
写真のピントがブレブレですが…(^_^;)
何気に飲んだことが無かった「蔵乃 京聚楽 純米」。醸したのは京都の佐々木酒造、言わずもがな佐々木蔵之介さまのご実家。
最近Twitter(X)でも盛り上がっている「光る君へ」で、紫式部の旦那さんである藤原宣孝を演じていて、なかなかのタイムリー。
鳥取の「諏訪泉 純米」。
昨年の干支ラベルで「これまでの努力が花開き、実り始めること」という思いが込められた、縁起物のお酒。
スペシャリテはハムカツ
常連さんが特におすすめだというのはこちらの「自家製ハムカツ」そして煮込んだ大根のフリット。
ソースの他に、世界で注目されるスーパーフード「モリンガ」を混ぜ込んだ塩も。
ハムカツはソースで食べたい派。
口に含むやいなや、衝撃の美味しさに脳天直撃!
自家製ハムって…一体…肉の凝縮されたアミノ酸と油の旨味が渾然一体となって、押し寄せてきます。脂攻撃に、脳みそがブレイクする。
箸でも切れる柔らかさで、ハムというより和牛コンビーフではないのか!とにかくもったいなくて飲みたくない。
これを食べにお店に行ってもいいのでは…というくらいの、逸品。
お料理はおまかせですが、常連特権で、これだけはコースに入れてほしいと要望してくれたようです。ありがたや。
そうそう、焼酎も飲み放題なんです。
栗焼酎も好きなんですが、これは焼き栗焼酎「ダバダ火振」。しっかり「焼き」の味がお酒に残っているのが特徴です。
お茶目な店長さんは顔出しOKらしいので、パチリ。
三重県の「宮の雪 大吟醸」。三重のお酒でこのチョイスも渋い。雪解け水のようなきれいな酒質。
山田錦を38%精米の高級酒で一升瓶で6000円超え。これを飲み放題に入れちゃうのは…いいんですか。
そろそろシメのお時間です。シメもぬかりなく徳島の半田そうめん。
真っ白で極太で喉越し抜群。そうめんだけでも小麦と塩の味で食べられるくらいの、高級手延素麺。
最後まで美味しい…。
これにて飲み放題の時間は終了とのことで、最後にデザート的な北海道の果実日本酒「にごりもも」と「にごりぱいん」。
今日はありがとうございました。新しい日本酒にたくさん出会えて、良き体験でした。
時間外延長戦に突入
常連さんが、お店に持ってきた久保田を飲み比べする時間外延長戦に突入!
あれだけ飲んで食ったの、まだこんなに注いでくれます。
店長さんも交えて、改めて乾杯。
久保田 翠寿の18BYと23BYの飲み比べ。
翠寿は加熱殺菌を一切せず、低温で貯蔵することで若々しさ・爽やかさを感じる、大吟醸の生酒。4合瓶3000円超えの高級酒。
5年の差があるのにも関わらず、飲み比べてもわからないほどの僅差な味わい。劣化・生熟という言葉も知らない生酒。
当たり前ですが、改めて久保田の凄さを実感した貴重な飲み比べ。
まだお酒が残っていると思うので、お店を訪れる機会があればぜひこの感動を体験してみてください。
最後に、お店のオーナーさんグループも同席されたので、全員で乾杯してお開きと相成りました。
お店の外観はこんな感じ。2Fになります。
鮮度抜群のお魚ランチも素敵。今度は海鮮ミックスフライを食べてみたいですね。
今年2月オープンの新しいお店なので、まだ知られていない穴場日本酒酒場です。
常連さんのおかげで、初めてのお店を大満喫してしまいました。
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