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このお店の常連さんに、良い和食屋さんが出来たので…とご招待いただきました。
井の頭公園の端っこにひっそりと存在する和の癒やし空間。丁寧に出汁をとった優しい味わいの和食と、日本酒を楽しめます。
丁寧に作られた小料理のコース
まず最初は、7:3の完璧な比率のマスターズドリーム。
蕪のスリ流しのお吸い物で胃を癒やします。
お通しにお吸い物って、ゆったりした気分でその後のお食事を楽しめますよね。
胃のアイドリングが済んだところで、早速日本酒でカンパイ。
常連さん特権で、珍しい而今のおすすめ。ボトルオーダー。
私も初めて飲みました、而今の生酛。赤磐雄町木樽です。精米歩合は50%で純米大吟醸。火入れ。
ザラメのような甘さと、重厚な旨味が一気に広がり、生酛でもやっぱり和菓子のような甘さが引き立つ而今そのもの。
甘さが際立つのでキレキレの酸は感じないのですが、甘ダレしないキレ味の良さも、やっぱり而今。作り手の技術とこだわりを体感できる、貴重な体験をさせていただきました。
これ、お値段言われませんでしたが、これ1本で1万円だったかも…(^_^;)
今回はおまかせコース。まずは前菜の盛り合わせ。
ワカサギの南蛮漬け、揚げ銀杏、柿のマスカルポーネ白和え、あん肝、燻製数の子とチーズのポテトサラダ、小松菜のお浸し。
ほんのり柚子を効かせ、塩分控えめのお上品なお出汁が、煮物全般のお料理に光ります。
マスカルポーネの白和えや、燻製数の子のポテサラは、食感も楽しく、また一口、一口と箸を進めたくなります。
日本酒のお供には、塩分きつめに調理するお店が多いと思いますが、旨味で食べさせる前菜は、珍しいかもしれません。
お刺身。鯛、ミル貝、炙り鰆。
お醤油もありますが、塩とわさびとすだちがおすすめ。種を抜いてくれてあるところが心憎い。
甘い而今も美味しいけれど、やっぱりちょっとすっきり系の辛口とも合わせたく…阿部勘 純米吟醸 辛口 赤版。
宮城県産米を使用し、日本酒度を+5以上になるように醸造。ほっくりとした米の旨味と切れ味で、お燗でも楽しめそう。
鳴海 辛口純米うすにごり火入れ。
うすにごりなので、オリの甘みと苦味も加わった王道な辛口。火入れでキレもよく、優しい味わいのこちらの和食全般に合いそう。
にごりを頼んだタイミングで、白子の天ぷら。間違いないペアリング。
ぐねぐねの大きいねっとりとした上質な白子。
舌にまとわりつく旨味を、お酒ですっと洗い流す。また食べる、また飲む。のエンドレス。
でも楽しいひとときは、白子消滅と同時にすぐ終わる…寂しい…(ノД`)シクシク
白子が苦手という人には、なんと松茸に差し替え。なんということでしょう。
タラの餡掛け。
粘度の高い餡が、蛋白なタラにしっかり絡まって、美味しいお出汁をもれなくお口にIN。
色が濃い目に見えるのに、柚子が効いた出汁餡がまたお上品で、素材の旨味を引き出す調理方法を採用されているのかな。
季節の炊き込みご飯
シメは鮭といくらの親子炊き込みご飯。
なんと見目麗しいビジュアル。オレンジの宝石が土鍋にところ狭せしと煌めいています。
コースには、季節の炊き込みご飯が入っているそうで、こちらももちろん期間限定。一期一会の出会い。
お店の方が混ぜて、盛ってくれます。お吸い物と、長いもの醤油漬けがセット。
まだありますよーってことで、すかさずお代わりちょーだい!
やや柔らかめに炊かれたお米に、鮭のジュースが存分に染み込んでいます。いくらの皮も柔らかく、時々プチプチと弾けるいくらの塩分が、もっとくれ!もっとくれ!と胃を刺激します。
こういうシメって、またお酒飲めますよね…シメの意味…
で、みんなまたシメの1杯。メーカーズマークハイボール。
メーカーズマークって飲み屋さんで飲むことがなかったのですが、ウイスキー沼にハマる時はコレからって人も多いと聞いたことがあります。
最後に甘味。カリカリの最中に、自分でアイスとあんこを挟む憎いやつ。
一度に全部入れて挟んでもいいし、ちょいちょい乗せるのもありということで…
貧乏性で一気食いできない私はちびちび派(^_^;)
自分であんこを挟む最中が世の中に存在していることは知っていましたが、最中のサクサク食感が心地よく、しっとり皮の最中しか知らない私には、新たな味の出会いでした。
土曜日だったせいか、この日は満席。
普段行くお店の中では、ちと贅沢な価格設定ですが、スタッフの方の接客も心地よく、お料理もちょうどいいタイミングで供され、もちろん、大人のお客さんが多いため、静かにゆったりと寛ぎの時間を過ごすことができます。
カウンターではデートの様子。私には普段遣いは出来ませんが、ちょっとした記念日や、お祝いごとなどの特別な日にぴったり。
小さなお店だからこそのサービスが光る隠れ家的和食屋さんです。