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商店街から離れたマンションの一室。
日本酒とクラフトビールのお店。酒坊主にお邪魔しました。
わかりにくい看板
目印の看板はこれだけ。
階段をのぼると、扉に文字が書いてあります。
そこには開放的な空間が広がっています。
この日は休日の昼酒だったので、日当たりのよいカウンターに。
先客もいましたが、テーブル席は予約で埋まっていました。
こちらは、1日3~4回転する吉祥寺の超人気店、にほん酒やさんのスタッフさんが独立して作ったお店。
お外はなかなかの温度だったので、まずはイギリスのクラフトビールで喉を潤します。
香りの爽やかなホップで、ワインのようなテイストもあります。
豆が嫌いだという店主が供したお通しは、甘くない、そしてやや固めの煮豆。
私もあまり豆が好きじゃないんだけど…その理由がぽくぽく感と粉っぽさで。
多分同じ理由で店主も嫌いなのか、この煮豆にその苦手要素がありません。
これだったらたくさん食べらます。
酒器も豊富です。
生酒は愛知の長珍とか、神奈川の隆などありましたが、お店がお燗推しとのこと。
鳥取の日置桜の生酛強力。
古来伝統技法「生酛」酒母で育てた純米酒。
蔵付きの乳酸菌をはじめとする様々な微生物が発酵に関与することで、より多面的で立体的な味わい。
と、裏ラベルに書いてありました。
どっしりとした重みのある味わいと、酸味も高いのでお燗に最適です。
個性派のお酒に合わせたお料理がこちら。発酵ソーセージ。
羊肉のソーセージなのですが、「生」なのです。手前は少し炙ったもの。
タイでこういうものがあるみたいですが、添加物を使うそうで…。
それをやりたくないので、お米をひき肉に混ぜて、発酵させることで同じようなものができるそうです。
肉の味のあと、酸っぱいです。発酵と腐敗は紙一重とはよくいったもの。
パクチーと、甘いキャベツがこれまたよく合います。
お次がこちら。子羊のぬた。子羊をぬたに合わせるとは。
いやむしろ子羊らしさ出てるので、ラムが得意な人にはたまらないです。
下には葉セロリ。クセモノ同士を融合させてます。これまたなんとも。
更に日置桜のど濁り酒を。お燗専用にデザインされたブランド。
さらに自然農法で作ったお米を使っていて、温めるとさらにお米の旨味を高めるとか。
いちごと黒豆のフムスって…
次に出てきたのが、いちごと黒豆のフムス。
店主は豆が嫌いな割には豆料理が多いのが不思議ですが、フムスは豆をペーストにして塩味をつけたものですね。
中東の料理みたいです。
このフムスは中東というより、中国寄りなのですが、五香粉を使っているとのことで納得。
これにいちごをあわせるとは。むしろ、いちごと一緒に食べたほうがしっくりくる。
オレンジだと甘すぎたみたいで、やっぱりいちごがいいみたい。
いちごのフムスに合わせたお酒は、岩手の酉与右衛門美山錦。
エスニックだけど、あくまでも日本酒と合うおつまみを創作されているそうですよ。
最後に揚げ物もいいな…と、キハダマグロのメンチカツ。マスタードで。
お皿もかわいいですよね。
キハダマグロなので、ぎゅっと詰まった肉っぽくもあり、揚げ物で油を補っていてこちらもバランスよし。
お酒は昇龍蓬莱で。
生酛つくりなので、こちらもお燗にするとふくよかな味わいで、ファンも多いブランドです。
それにしてもここまで不思議な料理を出されてしまうと、むしろどの日本酒を合わせるのかはおまかせしたほうが懸命ですね。
いやはやこの発想力に感動しました。凡人には出来ない大胆な組み合わせです。
「他のお店で面白いことしてくれたら自分がやらなくてもいいんですけどね。やってくれないのでお店始めちゃいました。」
とのこと。
やはり変わった店主さんだ…